本日の為替予想「ドル円152円乗せへ、雇用統計が鍵」

本日の為替市場における注目は、米国の雇用統計の発表に集まっています。

「ドル円152円乗せへ、雇用統計が鍵」との見方が示され、市場の期待は高まっています。

この統計結果が予想を上回る好結果となれば、ドルはさらに強含む可能性があります。

目次

昨晩のNY市場の動き

昨晩のNY市場の動きについて7点解説していきます。

  1. ドル円
  2. ユーロドル
  3. 株式市場
  4. 債券市場
  5. 商品市場
  6. 主な経済指標
  7. 通貨・市場データ

ドル円

  • 3月のADP雇用者数の発表を受け、ドル円は上昇し、一時151.95円に迫る動きをみせました。
  • しかし、ISM非製造業景況指数が下振れた影響で、151円台半ばまで売り込まれる展開に。

ユーロドル

  • ユーロドルは1.07台後半から一時1.08台まで回復しました。

株式市場

  • 株式市場はまちまちの結果となり、ダウは3日連続で下落しましたが、ナスダックS&P500は小幅に反発しています。

債券市場

  • 債券市場は続落し、長期金利は一時、昨年11月下旬以来の高水準である4.42%台に上昇。その後は持ち直し、ほぼ前日比横ばいとなりました。

商品市場

  • 金価格は上昇を続け、前日比+33ドル2315ドルに。
  • 原油も小幅ながら4日連続で上昇し、地政学的リスクの高まりから資金流入が見られました。

主な経済指標

指標
米3月ADP雇用者数184,000人
米3月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)51.7
米3月S&Pグローバル総合PMI(改定値)52.1
米3月ISM非製造業景況指数51.4

通貨・市場データ

項目
ドル/円151.59~151.95
ユーロ/ドル1.0773~1.0837
ユーロ/円163.54~164.37
NYダウ-43.10→39,127.14ドル
GOLD+33.20→2,315.00ドル
WTI原油+0.28→85.43ドル
米10年国債利回り-0.002→4.347%

このように、昨晩の市場は一部の金融資産で上昇が見られる一方で、地政学的なリスクの影響も受けている状況が伺えます。

国別経済指標と主要イベント

国別経済指標と主要イベントについて3点解説していきます。

  1. 日本
  2. 欧州
  3. アメリカ

日本

  • 4月日銀地域経済報告(さくらリポート)発表
    日本銀行が発表する地域経済報告では、全国各地の経済状況や企業活動の動向が評価されます。

    今回のさくらリポートを通じて、日本経済の回復力や地域別の経済格差などが明らかになることが期待されます。

欧州

  • ECB議事要旨(3月開催分)公開
    欧州中央銀行(ECB)の議事要旨は、政策立案者たちの経済見通しや金融政策に対する考え方を伺い知る重要な手がかりとなります。

    市場関係者は、インフレ圧力に対するECBの対応策や今後の金利動向に注目しています。
  • ユーロ圏3月総合PMI & サービスPMI公開
    ユーロ圏の総合PMIおよびサービス部門PMIは、ユーロ圏経済の健全さを測るバロメーターです。

    これらの指標が示す経済の拡大や収縮は、今後のECBの政策方向性に影響を与える可能性があります。
  • ユーロ圏2月卸売物価指数公開
    卸売物価指数は、生産者価格に先行する指標として注目されます。

    このデータは、インフレの将来的なトレンドやコストプッシュインフレの兆候を示す重要な情報源となりえます。

アメリカ

  • 新規失業保険申請件数 & 2月貿易収支発表
    新規失業保険申請件数は、労働市場の健全性を示す重要な指標です。

    また、貿易収支は、アメリカ経済とその国際競争力を評価するうえで欠かせないデータとなります。
  • フェデラル・リザーブ(FRB)関係者の一連の発言と講演
    ハーカー、グールズビー、メスター、ぺーズ、バーキン、クーグラー、カシュカリ各FRB関係者の発言や講演は、市場関係者が米国の金融政策の今後の方向性を探る上で重要な手がかりとなります。

    特にインフレ対策や利上げの見通しなど、具体的な発言内容には注目が集まっています。

本日の考察

本日の考察について6点解説していきます。

  1. 本日の動き
  2. 市場動向
  3. 雇用統計に向けて
  4. FRB関係者の発言
  5. 国際的な状況
  6. 今後の展望

本日の動き

ドル円相場は再び152円台乗せを目指すものの、その壁を突破することができず、本日もその試練に挑んでいます。

昨日の動きでは、東京タイムからドルが底堅い推移を見せ、「今夜にも152円台に到達するか?」との期待もありました。

しかし、最高で151円95銭までの上昇にとどまり、152円台へのブレイクは達成されませんでした。大台乗せのカギは、明日発表される雇用統計の結果にかかっています。

市場動向

3月のADP雇用者数は市場予想を上回る18.4万人の増加を記録し、昨年7月以来の伸びを見せたことでドル買いが加速しました。

ADP雇用者数の担当者からは、「インフレは鎮静化傾向にあり、賃金は財とサービスの両面で過熱しつつある」とのコメントがありました。

雇用統計に向けて

一方、民間のADP雇用者数と労働省が発表する雇用統計では結果が一致しないこともしばしばあり、注意が必要です。

152円に接近すると市場は介入警戒感を強くし、ドル円が152円台に乗せた際の上昇加速が見られるまで実弾介入は行われない可能性が高いと言われています。

FRB関係者の発言

昨日、FRBのパウエル議長は「利下げを急がない」姿勢を示しました。

また、FRB関係者からは年内の利下げ開始の可能性に関する発言や、インフレと労働市場の状況に関するコメントがありました。

国際的な状況

昨日はウクライナのゼレンスキー大統領と岸田首相が電話会談を行い、日本がウクライナへの支援を継続することを確認しました。

しかし、ウクライナ支援国当局者によると、ウクライナでは弾薬が不足しており、ロシア軍に比べると劣勢に立たされていると伝えられています。

今後の展望

ドル円は152円台乗せに再びチャレンジしていますが、成功するかどうかは明日の雇用統計の結果次第です。

本日の相場は151円から152円の範囲内での推移を予想しており、今後の市場の動向に注目が集まります。

まとめ

ドル円は再び152円ブレイクを試みるも、151円95銭で抑えられました。

3月のADP雇用者数は予想を上回り、昨年7月以来の伸びを記録し、ドル買いが加速。

しかし、実際の雇用統計とADP雇用者数の結果が必ずしも一致しない歴史があるため、明日の雇用統計の結果が重要となります。

また、FRBの幹部たちは引き続き慎重な利下げ姿勢を示し、インフレデータの監視を強調。一方、ウクライナでは弾薬不足が続いており、日本が引き続き支援を続けることを確認しました。

総ての目は明日の米国雇用統計に注がれ、ドル円が152円台を突破できるかどうかが注目されます。

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