本日の為替予想「NY市場と経済指標の動向に注目」

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昨晩のNY市場の動きまとめ

昨晩のニューヨーク市場では、ドル円が一時147円台前半まで下落したものの、その後金利の上昇を受けて148円までドルが上昇しました。

ユーロドルは1.09台でのもみ合いが続き、ユーロはやや安定した取引を見せました。

株式市場では、ハイテク株が反落し、ダウは37ドル上昇するも、ナスダックとS&P500はマイナス圏で取引を終了しました。

投資家の間でのポジション調整や材料難の影響を受け、債券市場は売りが優勢となり、長期金利は4.19%台まで上昇しました。

一方で、金市場では反発が見られ、14.70ドルの上昇となりました。原油市場でも2ドルを超える上昇があり、WTIは79.72ドルまで価格が上昇しました。

各種指標の終値は以下の通りです。

  • ドル/円: 147.46〜148.00
  • ユーロ/ドル: 1.0932〜1.0963
  • ユーロ/円: 161.56〜161.95
  • NYダウ: +37.83(39,043.32ドル)
  • GOLD: +14.70(2,180.80ドル)
  • WTI: +2.16(79.72ドル)
  • 米10年国債: +0.039(4.190%)

昨晩の市場は、為替、株式、債券、原油および金の市場それぞれにおいて、異なる動きが見られました。金融市場の動向を見極めるには、これら複合的な要因を考慮に入れる必要があります。

本日の注目経済イベント: 米国の経済指標に注目

本日は、米国経済に関わる重要な経済指標が複数発表されます。これらのデータは、米国の経済状態を測る上で重要な指標となるため、投資家や市場参加者から高い注目を集めています。

1. 米 2月生産者物価指数 (PPI)

生産者物価指数は、企業が生産物に設定する価格の変動を測る指標です。消費者物価指数(CPI)に先行して動くことが多く、インフレ動向を先読みする上で有用なデータとされています。最近の原材料価格の動向や供給網の問題が、生産者物価にどのような影響を与えているかが注目されます。

2. 米 新規失業保険申請件数

新規失業保険申請件数は、労働市場の健全性を示す重要な指標の一つです。低い数値は雇用環境の改善を、高い数値は雇用状況の悪化を示唆していると考えられます。特にパンデミック以降の労働市場の回復状況を把握する上で注目される指標です。

3. 米 2月小売売上高

小売売上高は消費者の支出動向を示す指標であり、経済成長の重要な駆動力です。これにより、消費者の信頼性や経済全体への影響を探ることができます。前月と比較して増加している場合、消費者信頼感の向上や経済活動の活発化を意味する可能性があります。

これらの経済指標は、市場の方向性を予測するための重要な手掛かりとなりうるため、十分な注意を払って以下の発表を追うことが推奨されます。投資戦略においても、これらのデータの影響を考慮に入れることが重要です。

本日の考察: 米大統領選挙の展開と日本経済への影響

12日夜、AP通信報道によると、トランプ氏が11月の大統領選に向け、共和党の指名候補に必要な代議員数を確保したことが明らかになりました。

これにより、予想通り2020年の選挙と同様に、バイデンVSトランプの対決が実現し、現職大統領と前職大統領の異例の争いが見込まれます。

バークレーズ銀行主催のWEBキャストでの早稲田大学公共政策研究所の渡瀬裕哉氏の講演では、トランプ氏が有利としながらも、資金面でバイデン氏が有利であることや、重要な副大統領候補の選定に言及し、これらが選挙の行方に大きく影響することを指摘しました。

バイデン氏は「自由と民主主義は南北戦争以来の危機」と述べ、トランプ氏は共和党の強固な団結を強調しています。また、トランプ氏は再選の場合、ジョン・ポールソン氏を財務長官に起用する可能性を示唆しています。

日本経済における注目点は、日銀が金融正常化に踏み切る可能性が高まっており、春季労使交渉の結果が、マイナス金利解除の判断に影響すると見られています。

日経新聞の報道によると、賃上げ率の上昇が期待されており、「金利のある世界」への回帰が近付いている可能性があります。

為替市場では、ドル円は依然として上値が重く、もみ合いが続いています。しかし、近く発表される経済指標によっては、市場に動きが生じる可能性があります。

今後、米大統領選に向けた両候補者の戦略や政策、そして日本の金融政策の動向が、世界経済や為替市場にどのような影響を及ぼすのか、引き続き注意深く見守る必要があります。

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