海外FXのゼロカットシステムとはどのようなシステムなのか?
メリット・デメリットについて紹介していきます。
ゼロカットシステムとは
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ゼロカットシステムとは、FX(外国為替証拠金取引)におけるリスク管理の一つの方法であり、相場の大きな変動によって口座の残高がマイナスになった場合でも、その損失を証券会社が負担し、口座残高をゼロに戻すシステムのことを指します。
このシステムにより、投資家は証拠金以上の損失を被るリスクを回避できますが、すべてのFX会社がゼロカットシステムを提供しているわけではありません。
利用する際には、各証券会社の規約を確認することが重要です。
ロスカットとゼロカットの違い
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ロスカットは、口座の損失が一定の範囲を超えないように事前にポジションを閉じる手法であり、損失をある程度抑える目的があります。
一方、ゼロカットは、市場の異常変動によって生じた損失を証券会社が補填し、投資家が証拠金以上の損失を負うことがないようにするシステムです。
これらのシステムは、投資家がFX取引においてリスクを管理する上で重要な機能となります。
ゼロカットされるタイミング
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ゼロカットされるタイミングは3点あります。
- 大きな価格変動が起こった時
- システムエラーが生じた時
- サーバーがダウンした時
それぞれ解説していきます。
大きな価格変動が起こった時
市場で急激な価格変動が起こると、投資家の口座残高がマイナスになることがあります。
このような状況下で、ゼロカットシステムが発動し、証券会社が口座のマイナス分を補填してくれるため、投資家は証拠金以上の損失を被らずに済みます。
システムエラーが生じた時
取引プラットフォーム上でシステムエラーが発生した場合、正しい取引が行えず、不利なポジションに陥る可能性があります。
ゼロカットシステムでは、このようなシステムの不具合が原因で口座残高がマイナスになった場合でも、損失を補填してくれる仕組みになっています。
サーバーがダウンした時
FX取引では、サーバーがダウンすることで取引が一時停止し、その間に市場価格に大きな変動が生じることがあります。
このような時に口座残高がマイナスになった場合でも、ゼロカットシステムによって証券会社が損失をカバーし、投資家を守る役割を果たします。
日本のFX業者ではゼロカットがない理由
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日本のFX業者がゼロカットシステムを提供していない主な理由は、日本の金融規制と業界の基準に関連しています。
日本では、金融商品取引法(旧・証券取引法)などの規制により、レバレッジ(証拠金倍率)が他国に比べて厳しく制限されており、現在は最大で25倍までと定められています。
このレバレッジの制限は、投資家を過度なリスクから保護することを目的としており、市場の急激な変動があった場合でも、投資家の口座残高がマイナスになりにくい環境を提供しています。
さらに、日本のFX業者は、顧客のリスクを管理し、マイナス残高が発生しないように事前にロスカット等のリスク管理措置を講じることが求められています。
そのため、ゼロカットシステムのように、事後的にマイナス残高を補填する仕組みよりも、事前にリスクを抑制するアプローチが重視されているのです。
ゼロカットシステムがあるメリット
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ゼロカットシステムがあるメリットは2点あります。
- 口座がマイナスになって借金を背負うことがない
- ハイレバレッジの取引も安心して行える
それぞれ解説していきます。
口座がマイナスになって借金を背負うことがない
ゼロカットシステムがあれば、大きな市場変動があったとしても、取引によって口座の残高がマイナスになり、結果として借金を背負うリスクがなくなります。
このシステムにより、予期せぬ損失を出しても、その負担が投資家自身に回ってこないので安心です。
ハイレバレッジの取引も安心して行える
ゼロカットシステムの存在は、ハイレバレッジでの取引を希望する投資家にとって大きな安心材料となります。
市場が不利な方向に動いても、最悪の場合の損失が証拠金の範囲内に収まるため、大胆な戦略も立てやすくなります。
ゼロカットシステムのデメリット
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ゼロカットシステムのデメリットは2点あります。
- ボーナスが消失する
- 申請しないと利用できないこともある
それぞれ解説していきます。
ボーナスが消失する
ゼロカットシステムを利用すると、口座内の資金がゼロにリセットされる際、それまでに獲得したボーナスや特典が消失する場合があります。
これはゼロカットが発動する際の代償の一つと言えます。
申請しないと利用できないこともある
一部のFX業者では、ゼロカットシステムの利用にあたって事前に特定の手続きや申請が必要な場合があります。
自動で保護が適用されないこともあるため、利用希望者は事前に条件を確認し、必要な手続きを忘れないようにする必要があります。
ゼロカットシステムを利用する際の注意点
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ゼロカットシステムを利用する際の注意点は4点あります。
- 業者によってゼロカットを採用していないことがある
- ゼロカットされるタイミングは業者によって違う
- 別の口座を保有しているとそちらの残高を使用されることもある
- ゼロカットが採用されている別の業者の口座で両建てを行うと規約違反になることがある
それぞれ解説していきます。
業者によってゼロカットを採用していないことがある
すべてのFX業者がゼロカットシステムを採用しているわけではありません。
取引を始める前に、選択した業者がゼロカットシステムを提供しているかどうかを確認することが重要です。
提供していない場合、大きな市場変動で莫大な負債を負うリスクがあります。
ゼロカットされるタイミングは業者によって違う
ゼロカットシステムを採用している業者であっても、その発動タイミングには差があります。
業者によっては即時にゼロカットが行われる場合もあれば、ある程度の時間差がある場合もあります。
取引条件をよく理解しておくことが必要です。
別の口座を保有しているとそちらの残高を使用されることもある
一人の投資家が同じ業者で複数の口座を保有している場合、一つの口座でゼロカットが発動した際に、別の口座の資金が補填に使われる可能性があります。
業者の規約を事前に確認し、口座管理を慎重に行う必要があります。
ゼロカットが採用されている別の業者の口座で両建てを行うと規約違反になることがある
異なるFX業者の間で両建て(同一通貨ペアの買いポジションと売りポジションを同時に持つこと)を行い、片方の業者でゼロカットシステムを利用しようとすると、一部の業者の規約違反になる場合があります。
こうした行為はリスク回避目的の取引と見なされ、禁止されていることが多いです。
ゼロカットシステムが採用されている海外FX業者
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ゼロカットシステムが採用されている海外FX業者は3社あります。
- XM
- AXIORY
- Exness
それぞれ解説していきます。
XM
XMは、その豊富な取引ツールと高いカスタマーサポートで知られる国際的なFX業者です。
XMはゼロカットシステムを提供しており、投資家は市場の急激な変動によるマイナス残高リスクから保護されます。
信頼性の高い業者として、初心者から上級者まで幅広いトレーダーに選ばれています。
AXIORY
AXIORYは、透明性と利用者の利便性を重視するFX業者です。
ゼロカットシステムを採用しており、トレーダーは過度の市場変動による財務的なリスクから守られます。
また、技術的な分析ツールや教育資料へのアクセスも充実しているため、トレーダーが市場で成功するためのサポートが手厚いです。
Exness
Exnessは、豊富な取引インストゥルメントと伸縮性のあるレバレッジを提供することで知られる大手FX業者です。
ゼロカットシステムも導入されており、投資家は不意の市場変動から保護されると共に、競争力のあるスプレッドで取引が可能です。
また、入出金の手続きが迅速であることも特徴の一つです。
海外FXのゼロカットシステムに関するよくある質問
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- 本当に借金をしないのですか?
-
はい、ゼロカットシステムが採用されているFX業者を利用する場合、市場の急激な変動が起きても、口座の残高がマイナスにならず、実際に借金をすることはありません。
- 他の口座タイプを保有していてもそちらの残高に影響はありませんか?
-
複数の口座を経営している業者の場合、内部規則にて他の口座の残高を補填に用いることが許されている場合もあるため、事前に業者の利用規約を確認することが重要です。
- ゼロカットが執行された後ボーナスがなくなったのですがなぜですか?
-
ゼロカットシステムが発動され、口座残高がリセットされる際には、口座に付与されていたボーナスやプロモーションの資金も同時にリセットされます。
まとめ
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ゼロカットシステムは、FX取引において市場の異常変動で口座残高がマイナスになった場合、証券会社が損失を補填して口座残高をゼロに戻す仕組みです。
これにより、投資家は証拠金以上の損失リスクを避けられますが、全てのFX会社がこのシステムを採用しているわけではありません。
ロスカットと異なり、ゼロカットは証券会社が市場異常時の損失を全てカバーします。
注意点として、業者によってゼロカット条件や適用外のケースが異なります。
日本のFX業者がゼロカットを提供していない理由は、金融規制とリスク管理のアプローチにあり、口座がマイナスになるリスクを低減しています。
ゼロカットシステムはボーナス消失や特定条件下での適用など、メリットとデメリットが存在します。
利用する際は、業者の条件を確認し、リスク管理を怠らないことが重要です。