本日の為替予想「中東情勢不透明化と市場への影響」

イスラエルによるシリア内イラン大使館空爆後、中東情勢が一層不透明となり、NY原油市場は5カ月ぶり高水準に。

原油、金の価格高騰は円安材料となっています。米金利動向や米中電話会談、テスラ納車台数の減少など、様々な要因が相互に絡み合い、為替や市場に波及しています。

目次

ひと目で分かる昨晩の動き

ひと目で分かる昨晩の動きについて3つ解説していきます。

  • NY市場
  • 経済指標
  • 通貨・市場情報

NY市場

NY市場について表で解説していきます。

項目詳細
ドル円東京時間に151円80銭、NY市場では151円46銭まで下落
ユーロドル小幅に反発し、1.07台で推移
株式市場3指数ともに下落。ダウは396ドル安
テスラ目立った下落で市場全体の下げをけん引
債券続落。長期金利は4.34%台まで上昇
6日連続で続伸し、連日で最高値を更新
原油価格中東情勢の緊張から約5カ月

経済指標

経済指標は以下の4つです。

  • 2月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 → 875.6千件
  • 2月耐久財受注 → 1.3%
  • 2月製造業受注 → 0.3%
  • 3月自動車販売台数 → 1549万台

通貨・市場情報

通貨・市場情報は以下の7つです。

  • ドル/円 151.46~151.71
  • ユーロ/ドル 1.0746~1.0779
  • ユーロ/円 162.82~163.33
  • NYダウ -396.61→39,170.24ドル
  • GOLD +24.70→2,281.80ドル
  • WTI +1.44→85.15ドル
  • 米10年国債 +0.040→4.349%

本日の注目すべき経済指標

本日の注目すべき経済指標について国ごとに解説していきます。

中国

本日の中国の経済指標は以下の2つです。

  • 3月財新サービス業PMI
  • 3月財新総合PMI

欧州

本日の欧州の経済指標は以下の2つです。

  • ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
  • ユーロ圏2月失業率

アメリカ

本日のアメリカの経済指標は以下の10点です。

  1. 3月ADP雇用者数
  2. 3月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値)
  3. 3月S&Pグローバル総合PMI(改定値)
  4. 3月ISM非製造業景況指数
  5. グールズビー・シカゴ連銀総裁、開会の挨拶
  6. パウエル・FRB議長講演
  7. ボウマン・FRB理事講演
  8. バー・FRB副議長講演
  9. クーグラー・FRB理事講演
  10. グールズビー・シカゴ連銀総裁、イベント開会の挨拶

本日の考察

本日の考察について5つ解説していきます。

  1. 中東情勢の不透明化と原油・金価格の上昇
  2. 米FOMCメンバーの発言と経済見通し
  3. 米中首脳間の電話会談
  4. オートモビル市場とテスラの今後
  5. 経済指標の公表とマーケットの動き

中東情勢の不透明化と原油・金価格の上昇

イスラエルによるシリア内イラン大使館の空爆後、中東情勢はさらに不透明さを増しています。

この影響で、ニューヨーク原油先物市場では原油価格が5カ月ぶりの高水準、85ドル46セントまで急騰しました。

WTI原油価格の上昇は、中東ドバイ原油や北海原油価格にも影響を及ぼし、原油輸入に依存する日本にとって円安材料となりつつあります。

また、金価格も連日上昇を続け、6日連続で2,300ドルに迫る高値を記録しています。

地政学的リスクの高まりにより、「安全資産」とされる金への投資が加速しています。

米FOMCメンバーの発言と経済見通し

最近のFOMCメンバーからは、今年予定されている利下げについて急ぐ必要がないという認識が示されました。

デーリー総裁は「経済成長は好調で、金利調整の緊急性はない」と述べ、メスター総裁も「インフレが鈍化するさらなる証拠を欲している」とコメントしています。

2月の雇用動態調査(JOLTS)の求人件数も市場予想を上回り、労働市場の底堅さが示されました。

米中首脳間の電話会談

バイデン大統領と習近平国家主席との突然の電話会談が行われ、「率直かつ建設的な話し合い」が行われたと両国が発表しました。

AIや軍事、気候変動、違法薬物対策など、多岐にわたる议題が取り上げられました。

オートモビル市場とテスラの今後

テスラの1-3月期納車台数が予想を大きく下回り、株価は一時7%近く下落しました。

BYDやNIOといった中国メーカーの追撃を受け、テスラ車の販売は減少傾向にあります。しかし、BYDは世界販売台数でテスラを上回り、テスラの市場での優位性は脅かされています。

さらに、シャオミがEV市場に参入し、価格面でテスラを圧倒する可能性が出てきました。

経済指標の公表とマーケットの動き

本日はFOMCメンバー6人の発言が予定されており、またADP雇用者数も公表される見込みです。

これらの結果によってドル円の動きが左右される可能性があり、為替レートの予想レンジは150円50銭から152円30銭程度と見られています。

まとめ

中東情勢の不透明化により、原油と金価格が上昇し、市場に影響を与えています。

米FOMCメンバーの発言、米中首脳の電話会談、テスラの納車台数の下落など、様々な要因が経済動向に影響を及ぼしています。

これらの状況は、為替レートや株価にも反映され、投資家に警戒感を与えている状態です。

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