「高時給」
「一日中パチンコを楽しむ」
「勝敗に関係なく給料がもらえる」
と「打ち子」のイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、その実態は一見の魅力からは想像できないものかもしれません。
違法性やトラブルの可能性、そして実際の仕事の厳しさ…。
打ち子に興味を持つ方、あるいはその誘いを受けている方に、本記事ではその全貌を明らかにします。
・打ち子の仕事とその種類
・打ち子の実態と給料体系
・打ち子のリスクと違法性
パチンコが好きな方なら、「打ち子」というバイトが存在することを一度は耳にしたことがあるかもしれません。
しかし、「なぜそんなバイトが存在するのか？」、「本当にただ打つだけでいいのか？」と疑問を持つ方も多いでしょう。
そういった悩み解決や打ち子に関心がある方はぜひ、この記事を参考にしてみてください。
打ち子とは？
打ち子の正体
パチンコ打ち子とは、一般的に親と称される雇い主の指示に従ってパチンコまたはスロットマシンを操作する人々を指します。
その名の通り、「打つ」ことを主な仕事とし、一日中指定された台で遊戯を続けることが求められます。また、「引き子」や「受け子」など、同様に「子」という接尾辞を持つ言葉も存在しますが、それぞれ特定の役割を果たす人々を指します。
打ち子の運命は親の分析による
パチンコは一見、ランダムなゲームに思えますが、実は各台によって出玉の多い台とそうでない台が存在します。
パチンコで収益を上げるプロフェッショナルたちは、各台のデータを精緻に収集・分析し、その日出玉が多く出ると予想される台を特定します。そして、その予想が的中すると、それが打ち子による労働の成果となります。
打ち子の重要な役割
打ち子の仕事の一環として、パチンコ台のデータをまとめることも必須の業務となります。親はこの収集されたデータを基に、出玉の多い台を特定し、それにより次の遊戯に活用します。
そのため、打ち子の業務には、パチンコを遊びながらデータ収集を行うことが求められ、どのようなデータを収集すべきかは親の指示によります。
パチンコ好きには魅力的な仕事？
打ち子の仕事は、日給1万円程度で求人が出されることが多く、開店から閉店までの長時間、一心不乱にパチンコを打つ仕事となります。
そのため、長時間労働を考慮すると、時給換算すると一般的なアルバイトよりも低いことが多いです。しかし、パチンコを心から楽しむことができる人々にとっては、これが理想的な仕事と見えるかもしれません。
サクラと打ち子の違いは何か？
パチンコやスロットを操作する「サクラ」と「打ち子」。似ているようで異なる二つの役割について考察します。
サクラは店舗に雇われ、店舗の利益を増やすために高設定台を操作します。一方、打ち子は親と称される一般人に雇われ、その指示でパチンコを遊戯します。そのため、出た出玉の扱いも異なり、サクラが出した出玉は店舗に戻されますが、打ち子の場合、親の利益となります。
打ち子をやるといくら稼げるの？
日当と成果報酬
打ち子の報酬は大抵は日当が決まっており、1日1万円から1万3000円程度です。成果報酬制の場合もありますが、勝っても負けても基本的には同じ報酬が得られます。
個人依頼の場合
知人や友人から依頼される場合は、投資額と回収額を折半する「ノリ打ち」が提案されることもあります。報酬は現金払いが一般的で、その場限りの仕事と割り切ることができます。
追加手当ての可能性
自分が車を持っている場合、他の打ち子の送迎などをすると追加で手当てがもらえることもあります。これにより、さらに収入を増やすことができます。
種々の打ち子形態とそれぞれの給与
雑誌のデータ取りの打ち子の場合、報酬は比較的低めで、時給800円から始まります。これらの打ち子は、店内の情報収集を主な仕事とし、その情報が雑誌の記事作成に活用されます。
パチンコ店と密接な関係を持つ打ち子の日給は、5000円から2万円までという幅があります。特に、店長や主任クラスとの関係性が深い打ち子の場合、日給は1万円から2万円となります。
そして、パチプロ軍団の一員として活動する打ち子たちは、一般的な打ち子の給料と比較して、日給8千円～1万2千円となります。この中で際立つ存在がパチプロ軍団の班長で、月給はなんと30万円から40万円にも及びます。
親が打ち子を活用する理由：3つの主なタイプを解説
パチンコ店やパチプロ集団などが打ち子を利用する理由や目的は、その運用形態により様々です。ここでは、主に3つのタイプを解説します。
店長自身が打ち子を利用するケース
打ち子が違法行為とされるのは、パチンコ店の経営者や店員が直接関与する場合です。
パチンコ台の設定は店側で制御可能で、その情報を特定の打ち子に提供し、儲けを生むのがこのケースの特徴です。しかし、これは違法行為であり、また倫理的にも問題があります。これに関与することで刑事罰が科される事例も存在し、断じて関与すべきでないものと言えます。
データ収集用のバイト：パチンコ店の情報を整理
打ち子が合法的な形で存在する場合もあります。一例としては、パチプロ集団が行うノリ打ちです。
これはパチンコ台の勝率を統計的に分析することで、最適な打ち方を模索するための活動です。班長と呼ばれる人物が組織を指導し、各打ち子はその指示に従って打つ台を選択します。
ただし、これが100％安全とは言えません。店側との不適切な繋がりが発覚した場合、合法性が失われる可能性があります。
一般の打ち子は親を儲けさせるために使う
一般的な打ち子の役割は、パチンコ店やパチプロ集団を支えるために利用されます。
打ち子として雇われた場合、店側やパチプロ集団から指示を受けて、指定された台を打つことが求められます。
この場合も、違法行為には細心の注意が必要です。また、様々な形で打ち子の求人が行われています。表立って「打ち子募集」とされていることは少なく、一見普通のアルバイトと見分けがつかないこともあります。打ち子のバイトをする際は、その求人の真偽を見極めることが大切です。
打ち子バイトによるトラブルで捕まる可能性は？
店舗と内通している場合は違法行為に該当
パチンコ店と内通して行われる打ち子バイトは、実は違法行為に該当します。
具体的には、パチンコ店が特定の台の設定を操作し、その情報を提供して打ち子に当たりを出させることです。これは実は横領行為であり、違法行為/span>となります。
店舗との裏取引で儲けていたとしても、捕まる可能性があります。過去には、このような行為を行っていたパチンコ店店長が逮捕されており、違法行為は決して許されません。
パチンコプロ集団からの依頼もしばしば
また、パチンコのプロフェッショナル集団が打ち子を募集するケースもよくあります。これらの集団は大量のデータを基に台を選び、勝率を高めることで利益を出します。
しかし、団体が店舗と不適切な関係を持つ場合もあり、その際には違法行為になります。
特に、店舗の人とつながっており、そのデータを元に打ち子に指示を出している場合は、これも横領行為とみなされ、捕まる可能性があります。
他のトラブルに巻き込まれて逮捕される事例も
さらに、パチンコ店やパチプロ集団だけでなく、一般的なパチンコバイトでもトラブルが発生する可能性があります。
例えば、不適切な求人広告を通じて打ち子バイトに応募し、それが違法行為であると知らずに参加してしまう場合などです。
これは無知を盾にした違法行為であり、意図せずとも法的な問題に巻き込まれる可能性があります。
持ち逃げは断じて許されない！
一部の打ち子バイトでは、「持ち逃げ」という行為が問題となることがあります。
これは打ち子が得た利益を依頼主に返さずに持ち逃げする行為を指します。
しかし、これは一種の詐欺行為であり、法的なトラブルに繋がる可能性が非常に高いです。捕まるリスクだけでなく、信用の問題にもなるため、断じて許されません。
打ち子としてのバイト中に負けるとどうなる？
また、打ち子バイトのもう一つのリスクとして、バイト中に負けてしまうことが考えられます。この場合、依頼主から受け取った元金を返す責任が発生する可能性があります。
また、元金を返すだけでなく、予定された利益分まで返すケースもあるため、負債を背負う可能性もあります。
これは、打ち子バイトが思わぬ負のスパイラルに陥る一因となるため、十分な注意が必要です。
打ち子の一日のスケジュール
早朝：準備と情報収集
打ち子の一日は早朝から始まります。彼らは店舗の開店前からパチンコ店周辺で情報収集を行います。機械の設定変更や、前日の状況など、打つ台を選ぶための重要な情報を入手するためです。
午前中：開店と同時に入店
開店と同時にパチンコ店に入店し、準備や情報収集で得た情報を元に最適な台を選びます。ここでの選択がその日の勝負を左右することもあります。
昼・午後：集中プレイ
午前中に選んだ台で一日中プレイを続けます。この間、休憩時間はほとんど取らず、ひたすら打ち続けることが求められます。
夜：精算と次の日に向けての準備
店舗の閉店時間に合わせて精算を行い、その日の成果を確認します。また、次の日に向けての準備や情報収集もこの時間に行います。
まとめ
打ち子の生活は一見、自由そうに見えますが、一日のほとんどをパチンコ店で過ごし、情報収集や台選び、プレイに集中するなど、非常に厳しいものです。
また、その結果によって収入が大きく変動するため、経済的なリスクも伴います。
パチンコを楽しむ一方で、打ち子という生活スタイルを選ぶ際には、このような生活リズムやリスクを理解した上での選択が必要です。最終的には、自己責任での判断となりますが、この記事が皆さんの選択の一助となれば幸いです。
